バンブーがロッド素材としては最高の物であるとの信念を持っていたウオルトン・パウエルのデザインが感じられる非常にデリケートなアクションのロッドです。バンブーのアクションを再現するロッドとして作られたグラファイトという事ですので、かなりパラポリックな印象を与えます。大きな力を加える必要もなくロッドはその自重で滑らかなベンデイング・カーブを描きラインを飛ばしてくれます。ロッドが良く働くアクションです。バンブー好きの方にお勧めのロッドです。
当店では長くパウエルのロッドを取り扱っていましたので、個人的にウオルトン・パウエルを知っています。今回オークションに彼のロッドが出たので何とか手に入れたいと思いました。ウオルトンはアメリカの職人らしい強直な人でしたが革新的なテクノロジーに取り組む意欲の強い一面もありました。
グラファイトを作るメーカーが当時のアメリカでも2〜3社しかない時に既にその素材の可能性に注目して、バンブー・ロッドを作りながらグラファイトにも取り組みだしました。多分カリフォルニア・サンデイエゴにあったコンポジット・デイブロップメント社に依頼して製造させたと思われる最初のロッド・シーリーズは、当店でも多くの方にご愛用いただきました。武骨なフェルールの作りや水道管から作ったケース、家族の女性達の手による布ケース、昔の儘のこのウオルトン・パウエルに出会って感慨無量でした。
このロッドは当店でも取り扱ったことのないモデルで、現在の流行にマッチしたライト・スペイ・ロッドなのには彼の先見の明を納得するのです。一般的にはかなり柔らか目とご理解ください。当時からかなり下のサイズもキャスト出来ると言われていましたので、#6〜7程度が適しているかもしれません(勿論#8も振れます)。彼の考えはロッドは基本的にかなりの範囲のラインを振れるようになっているしそう作りたいと思っています。基本的に汎用性の高いバンブー・ロッドのデザインがベースになっている事が分かります。このロッドは#3〜#8まで振れると彼の考えではそう答えるに違いありません。#3の場合はテイップがよく働き、ラインが重くなるほどバットが働くと言う考え、何故か西部のロッド・デザイナーであるラス・ピークなどにも通じるものです。記憶がただしければラス・ピークの話を彼に聞いた時に、どちらかと言えばウオルトンが広いライン・レンジに付いて(その他のデザインを含めて)教示したと聞いたように覚えています(大げさな物言いをする人が多いアメリカのビルダーの中では、時折はにかむような控えめな人なので真実だとは思いますが、確かではありません)。話は聞いてみないと分からないものだと思った記憶が残っています。
このロッドは3ピース、2テイップです。特注で作られた可能性が高いと推測しています。当時は元々が1本ずつ注文で製造していたのでこのフェルールを取り付けた仕様などはそれを強く感じさせます。状態はかなり良好です。バットにメタル・フェルールをついでアクションを調節したのはさすがウオルトン・パウエルだと感心しながらしみじみとみています。布ケール、ロッド・ケース付きです。当店お問い合わせ番号SA416。 
¥44,100(税別¥42,000)
ラッピング部分はすべてかなりしっかりしているので格別のレストアーは行っておらずオリジナルの状態です。フェルールの差しこみ部の一部に緩いものがありましたので調整を行ってあります。
*このロッドはインフォメーションご購読者用に販売されたものです。全国にウオルトン・パエルのファンのお客様がいらっしゃいますので、この珍しいロッドをご紹介いたしました。まことに恐縮ながら既に購読者のお客様がご購入をお決めになっています。