1950〜60年代ミルワード・フライ・ローバー S.F.R. 9‘5“#6~8メール

縫針のメーカーとして18世紀創業した古い歴史を誇るミルワードは20世紀半ばには姿を消してしまいました。ミルワードは1800年代後半から釣具の製造を始めた古い歴史を持つフライ用品の総合メーカーでした。ミルワードの1957年〜58年のカタログによると、このモデルはウエイト・フォワードのHBG(凡そ以下同じWF9)で33〜36ヤードを楽に投げられる、HCH(DT8)では30ヤード、より軽いICH(WF7),HDH(DT6)でも30ヤード、IEH(WF5)で25ヤードと書かれています。当時の考えではかなり汎用性が高いと考えられており、現在でも英国のバンブー・ロッドは一般的に広い範囲のラインでキャストすることが可能と言われています。一般的には現在のラインの#6〜#8ラインに適したロッドといえます。本流や湖での遠投に向いています。


テイップ・セクションがバットより約6“長いスタッガード・フェルール。一般的にスムースなキャステイング・パワーを生み出せると考えられているデザインです。リザーバー(止水域)用のロッドとして遠投を目的にデザインされたパワーフルなアクションを目指した事から取り入れたデザインです。グリップの全長は約26センチ中心部の外径は約27ミリです。グリップの下端部に微小な欠落が見られますが使用上支障はありません。これは英国のフライ・フィッシャマンがフライをコルクに引っかけて保持する事からしばしば見れれる事です。なお、シートにエクステンションの組み込みをご希望の場合はご相談ください。このモデルはテイップが2本付いているので安心してこれからも長くご使用できます。

状態は良好と言えます。ロッドの外径対面で約10.7ミリ、トップ・ガイドのラッピング部の下端で約2.5ミリ。ロッド重量約260グラム、大きなサイズのフライでも楽に飛ばせるトルクの高いビッグ・パワーが特徴です。ロッドの状態は変綺麗でスレッドの切れ、塗装の剥離などは見られません。2ピース、2テイップ、オリジナル布ケース付。当店お問い合わせ番号SA607。グレードは  ¥38,880(税別¥36,000)

2本のテイップの曲り直しを行い全てのラッピング部の防水上塗り加工を施してあります。

グリップの下端部に微小な欠落が見られますが使用上支障はありません。なお、シートにはエクステンションの組み込みをご希望の場合はご相談ください。ミルワードの特徴ですが、フェルールは滑り止めの為のロレットが付いていますが、ミルワードではこの仕様を”グリップ・マスター”と呼称していました。
ガイドはステンレス製のオープン・フレーム・ガイド。ガイドに目立つような錆や曲りは見られません。ブランクや表面塗装に剥離やスレッドの切断等はみられないかなり良好な状態と言えます。防水上塗り加工の前処理にシーム・シーラーを塗り浸透を防ぎましたが若干の部位に塗料が浸透して少し濃い色になっています。これはこの部分の塗装面が目では見えない隙間が開いていたことが原因です。それを塞いだ証でもあります。
トップとバットはメノウ・ガイド、他はオープン・フレームタイプです。
バットの短いスタッガード・フェルール、バンブーのフェルール・キャップは欠落しています
1957年のカタログによるとこのモデルはシガー・タイプのグリップで、トウラウトクラフトという8’5”がフルウエル・グリップになっています。スタッガード・フェルール・タイプは遠投が求められるリザーバーでの釣りに於いて要望の多いデザインだったようです。
04/27/2014

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