1960年代エデイングトン・9‘6“#5(#4〜5) メール

メーカーに付いての正確な情報はありません、可能性としてはロンドン南西部のマートン地区にあったメーカー又は販売店ではないかと推測しています。年代等は仕様等からの当店の推測です。

このロッドは非常に完成度の高いデザインと仕様・ハーデイに類似したロック・ファースト・フェルールなどからアーニック・トレーダーが製造したロッドと推定されます。幾つかのハーデイの所在地・アーニックにあったメーカーの中から年代や完成度を考慮するとウオーカー・バンプトンの可能性が最も高いと思われます。

アンテイーク・ロッドの雰囲気が強く感じられるインター・ミデイエット・ラップの美しさが特に目立ちます。アクションは英国のロッドとしては非常にデリケートで現在のモデルにかなり近い印象を受けます。ラインは#4〜5が適しているので、日本の渓流から中流域までの万能ロッドとして重宝するモデルです。非常に軽く感じるロッドですので9’6”の長さはそれ程気にならないと思われます。

このロッドの状態は一見するとかなり良好でアンテイークらしい凝った作りが見て取れます。ロッド重量約190グラム、シートと一体式のグリップの全長は約31cm。グリップ上端部の対面外径は約8.78mm、トプ・ガイド下の対面外径は約2.37mmです。

価格は、人気のアーニック・トレーダー作のロッドながら下記のレストアーを行ったことから特別なお買い得価格になっています。 一見した状態は大変良好でハーデイと類似のロック・ファースト・フェルールやメノウ・ガイドが取り付けられた凝った作りは、ハーデイに似た雰囲気が感じられます。このようなレストアーにご理解のある方にお勧めのアンテイーク・ロッドです。布ケースが付いていますがオリジナルではないと思われます。当店お問い合わせ番号SA882。グレードは \18,360(税別\17,000)

使用頻度はアンテイークとしては通常です。シート一体式のコルク・グリップの状態はかなり良好です。ラバー・エンドにはひび割れが見られますが使用上支障はありません。

 

ロッド各部の説明

リール・シートの作りもかなり凝った仕様でアンテイークらしい雰囲気が強く出ています。

ハーデイと類似のロック・ファースト・フェルールが付いています。

ロゴ部分も全て綺麗に残っています。リング・タイプのキーパーが付いています。尚、写真のテイップ・セクション下端のオープン・フレーム・ガイドは類似のガイドと交換してあります。下のミドル・セクション画像にメノウ・ストリッピングと一緒に写っている従来のガイドと殆ど見分けがつかないと思われます。

ロッドの塗装面にも、ラッピング部分にも目につくようなひび割れやスレッドの切断は見られません。大変良好な状態です。ストリッピング・ガイドはアンテイークらしいメノウ・ガイドが付いています。

トップ・ガイドはストリッピング・ガイドとセットのメノウ・ガイドです。ハーデイと同じ仕様のロック・ファースト・フェルールも確りと固定されます。

基本的な外見はかなり良好な状態です。詳細に検証した処テイップのトップ・ガイドから約32cmの位置にある二番ガイドの下が約30mm程スレッドで巻かれていました。当店で取り外して検証した処、六面の内の一面の張り合わせに約17mm程の剥離があったようです。それを接着剤で固めてスレッドを巻いたと思われます。当店で、全て取り外しケブラー・スレッド(ハサミでもなかなか切れない防弾チョッキ用繊維)で約30mm程巻き直して塗装を行いました。一見するとレストアー箇所は分からないと思われます。

又、テイップの下端のオープン・フレーム・ガイドのリングが取れていたので類似のアンテイーク・ガイドを取り付けてあります(他のガイドとの違いを判別できないと推測いたします)。

以上のレストアーは基本的な機能に係るので#5のラインを約20m程出して30回連続してキャストしました。更にラインに負荷を掛けてロッドを曲げてみましたが支障はありませんでした。直後の曲がりは翌日にはほぼ回復していました。


12/29/2018

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