1800年代末・プレイフェアー12‘グリーン・ハート#7〜8 メール

プレイフェアーは1775年〜1955年まで営業をしていたスコットランドの古いロッド・メーカーです。寡聞にして当店ではプレイフェアーはグリーン・ハート・ロッドしか目にしていません、それだけに素材に精通しており、ハーデイ以前のグリーン・ハート時代を代表するメーカーなのではないかと思っています。当時の英国では特殊な階級の人々の楽しみであったフライ・フィッシングなのでこのモデルも細かなパーツから仕上げまでアンテイークらしいかなり凝った作りが特徴です。

アクションはグリーンハートの特徴である極めて緩やかに曲り滑らかにロッドが返ってきます。本来非常に硬い素材のグリーンハートなので最後まで曲がると大きな反発力が生まれますがそれでもアンテイークらしいマイルドなパワーです。

一般的にグリーン・ハート・ロッドはショートしている場合が多いのですがこのこのロッドは状態が大変良好で2テイップが綺麗に揃っています。長さも現在のスペイ・ロッド愛好者の方の間で人気の高い12フィート、長くご愛用いただけるモデルです。

これも珍しい仕様で人気の高いスプライスド・ジョイント、滑らかなアクションが特徴のグリーンハートには最適なデザインと言えます。ロッド重量約560グラム、シート一体式のグリップの全長は54cm・最大外径約28mm。バットのグリップ上端部の外径15.5mm、テイップのトップ・ガイド下端の外径約3.6mm。オリジナル布ケース付、3ピース、2テイップ、ロッドの状態は当店お問い合わせ番号SA893 ¥35,640(税別¥33,000)

全長約60cmの柾目コルクの状態もかなり良好です、手にしっくりと馴染みます。グリップ先端から約17cm下の部分の小さな穴埋めを行いました。

状態はかなり良好ですが、12フィートと大変使いやすい長さから今後の高い使用頻度を考慮してストリッピングを除いた全てのラッピングの巻き直しを行いました。グリップの小さな欠落を修正してあります(識別は難しいと思います)。曲がり直しも行いました。全体の防水上塗りも行ってあります。

 レストアー終了後テーピングで固定してラインを通さずに20回ほど振ってみましたが問題はありませんでした。 

アンテイークの雰囲気がにじみ出ている重厚なブラス・シートはかなり綺麗な状態です。ブラス・バット・エンドに縦の線が見えますが、クラックには見えません(合わせ目にも見えます)。コルクは古い時代の柾目タイプで手触りが大変滑らかです。

古い年代からは想像できない綺麗な状態です。メタル・ストリッピングは前の英国のオーナーが巻き直しを行ったようです。当店で他の色と合わせてその上から更にスレッドを巻いて他のラッピングとの整合性を保ちました。他のガイドは全て巻き直しを行ってありますのでほぼフル・レストアーに近い作業を行いました。

 
2本のテイップの長さはピッタリと揃っています。二つのメタル・トップ・ガイドに幾つかの溝が見られますが使用上それ程大きな支障にはなりません。

01/04/2019

トップへ

Copyright (C) 1996 Importer and Exporter Sasano CO.,LTD.
All Right Reserved.
 
 
ダブル・ビルド