ロッドのロゴに”フォーショー”の名が記されているこのロッド・メーカーに付いては共に記入されている所在地のリバプールにあったと思われる以外当店のデータでは見当たりません。年代はバンブー・ロッド時代の意匠であるインター・ミデイエット・ラップをグラス・ロッドに施していることから１９６０年代終わり頃のモデルではないかと推測しています。グラス・ロッドが出現した時代に誕生したメーカーと推測しています。

ロッドの長さはどなたにとってもダブル・ハンドとしては取り回しが極めて楽な１２フィート、このロッドもアンテイーク・ロッドで普通に見られる２”程実際の長さは長くなっています。グラス独特の滑らかさがあるのでラインの重さがスムースにロッド全体に伝わりバットから曲がるので伸びやかなキャステイングをお楽しみ痛手毛ます。本流や湖水域での大形トラウトとのファイトを最大限楽しむ事が出来るアクションです。ラインは＃７〜８をメインに デリケートなアクションなのでDT等の重めの＃６の使用を可能です。ロッドのロゴには�ｂXらしき文字が見えるので（確かではありませんが）、主にシルク・ラインが使用されていた当時は＃９を使用していたのかもしれません。

ロッド重量約３９０グラム、グリップの全長は約８０ｃｍ・最大外径約３０ｍｍ。グリップ上端部のロッドの外径は約１７ｍｍ、トップ・ガイド下の外径は３．３ｍｍです。トップとストリッピング・ガイドには人造メノウ（本物のメノウかもしれませんが）と思われるタイプが使用されており、他はオープン・フレーム・タイプです。ガイドには錆などはみられません。

フェルールはバンブー・ロッド時代の雰囲気を感じさせるブラス・フェルール。グラス・ロング・サーモン・ロッドとしては良好な状態と言えます。布ケース付（オリジナルで無い可能性が高いようですが当時の英国製らしい雰囲気の似合うケースです）・３ピース１テイップ・モデル。当店お問い合わせ番号SA１０１５。グレードは\２６，４００（税別\２４，０００）

　英国で丁寧に使用されたと思われるロッド各部の状態は良好に感じられます。レストアーの必要性がありませんでしたので、汚れを落としただけのオリジナルの状態です。

ラバー・エンド下端までの長さが約８０ｃｍコルク・グリップの状態は良好です、気になる程の大きな欠落などは見られません。コルク・グリップの中心部の外径は約２５ｍｍ。スライド式のスクリュー・シートはエンド・キャップ金具から約３４ｃｍ上までの間の任意の位置に固定する事が出来ます。今後も長いご愛用が可能です。

古い時代の英国製らしいタフなスクリュー・シートの長さは約１２５ｍｍ、フットの長い多くのアンテイーク・サーモン・リールでも固定できます。最大約７６ｍｍのスペースが出来ます。

ブランクには目立つような傷は見られません。バンブー・ロッド時代の名残のインター・ミデイエット・ラップがアンテイークらしい雰囲気を感じさせてくれます。ラッピング・スレッドの断裂や塗装面の剥離も無いようです。全てのガイドの光沢も残っていて錆などは見られません。ストリッピング・ガイドは人造メノウと推定されます（時代からは天然メノウ・タイプの可能性も考えられます）。

フェルールは確りと差し込み固定されます。トップ・ガイドは人造メノウの可能性が高いと思われます。全体的に当時としてはデラックスな仕様のモデルです。ブラス・フェルールは現状で使用に支障の無い程度の深さに差し込めます。更に深く差し込む場合はオイルを付け様子を見ながら少しずつ回しながら差し込んでください。繰り返すことで古い汚れ等が取れて少しずつ差込が深くなります。トップ・ガイドのラッピング部には補強巻きが施されています。