1960年ハーデイ・グラス・ロッド9‘6”#7〜8 |
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カタログ等のデータがございませんのでこのロッドの由来等に付いては仕様・外観・当時の状況等からの当店の推測が入っていることをご理解ください。初期のハーデイのグラス・ロッドとグラファイト・ロッドは米国ケネデイー・フィッシャー社の技術で作られていました。ハーデイのグラスでポピュラーなジェット・セットなどがシリーズに加わるのは1960年代の後半だと思われます。このロッドにはハーデイの製造番号が記入されていることから製造年号の1960年は正しいと思われます。 このことからこのモデルはハーデイのグラス・ロッドの中でもかなり古いモデルで、当店で目にしたのも数本の事からそれほど多くの数量が作られなかったと推測されます。バンブー・ロッドに使用される金属製フェルールが取り付けられていることからもバンブーからグラスへと移行する短い期間製造された大変珍しいモデルと思われます。ハーデイのグラス・ロッドは1960年代半ばのネオ・グラスを経て1970年代に入りほぼ形が決まったと思れます。この珍しいモデルはハーデイのアンテイーク愛用の方にはかなり興味深いモデルになりそうです。 ロッド重量約130グラム、米国ケネデイー社の技術で作られたと思われるロッドとしてはアクションはバンブー・ロッドに似てかなりトルクが高く重厚な印象です。アンテイーク・バンブーに馴染んだ方には非常に使いやすいグラス・ロッドのアクションでしょう。適合ラインは#7〜#8で本流・湖水域での遠投をお楽しみいただけるモデルです。 バンブー時代の雰囲気を残した一体式コルク・グリップの全長は約28cm、グリップの最大外径は約25mmです。グリップ上端のブランクの外径は約12.8mm、トップ・ガイド下の外径は2.5mmです。 機能としてのロッドの状態に問題は見られませんが、英国のコレクターがかなり愛用したらしくトップ・ガイドと一番目のガイドとの間の塗装面に小さな塗装面の傷が見られますがロッドの使用には問題ありません。又、前の英国のオーナーが本来の薄いグレー・カラーのバットのブランクに薄いニスを塗ったらしくニスのカラーが見られます(テイップはオリジナルのカラーです)。今後のご使用には支障はありません。 加えてオーナーがテイップ・セクションのガイドのまき直しを行ったようなので当店でそれらを取り外して巻き直しと塗装を行いました。尚、バット部のガイドのラッピングも合わせて防水上塗りを行いました。使用頻度は一般的なアンテイーク・ロッドに見えますがかなり愛用したらしく使用感が感じられます(ご使用には支障がありません)。 2ピース、1テイップ、古い時代のハーデイのロゴが付いたハーデイ布ケース付。当店お問い合わせ番号 SA1069。 前述の通りテイップ・セクションのガイドのまき直しと塗装と合わせてバットのガイドの防水上塗りを行いました。3か所ほどのグリップの穴埋めも行いました。一部ガイドのフェルト・パットによる錆落としも行いました。。 |
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| シートと一体式のグリップにはバンブー・ロッド時代の雰囲気を感じさせるハーデイのロゴ入りリング・アンド・キャップ・タイプのシートが取り付けれています。3か所ほどのグリップの小さな穴埋めを行ってあります。 |
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| シート下部のリテイナーにはハーデイのロゴが刻まれています。リテイナー上部とリング下部の間は最大約65mmのスペースがあるので古い時代の長いフットのリールも取り付けられるでしょう(幅の広いリール・フットを除いて)。 |
当時のハーデイのバンブー・ロッドに使用されていたシートでお馴染みのリテイナー部にはハーデイのロゴが刻まれています。 |
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上塗りのお陰かハーデイのロゴは全て綺麗に残されています。コルク先端部の一部に、古い時代の英国のフィッシャマンの癖でフックを掛けて使用するためにこのグリップの一部が欠落していますが今後のご使用には支障はありません。 |
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| バット・セクションのみ英国のオーナーがニスを上塗したようでテイップに塗られている元々のグレーカラーと若干色合いが異なります。ガイドは全てオープン・フレーム・タイプが取り付けられています。テイップ・セクションのガイドのまき直しと塗装に合わせてバット・セクションのガイドの防水上塗りを行ってあります。 |
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| バンブー使用のタフなフェルールの差し込みにはがたつきは見られません。テイップの先端部に塗装面の小さな剥離が見られますがロッド本体には問題が見られません。 |
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