そのV

ここに掲載のカタログ・雑誌類は主に1970年代、まだ日本でフライが始まった黎明期のものです。日本での愛好者は極めて少なかったために(当時、アメリカでも現在の隆盛からは考えられないほど愛好者は限定されていました)これらのカタログ類の日本への入荷量は極めて限定的です。当時のフライ用品を知る上での第一級の資料になると思います。尚、掲載のアンテイーク・カタログ類は全て限定的な商品ですので返品・交換等には応じかねます。紙が黄色みがかっていたり、若干の破れ等があることをご承知おきください。その状態の傷みの程度は説明文にお書きしてありますが(前もって調査をしておりますが見落としがあることもご承知ください)、ご来店いただき実物をごらんいただくことも出来ますのでご確認ください。カタログはセットで販売されているものと、1冊だけの単体で販売されているものがありますのでご注意ください。

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日本のカタログ1960年代・フライ・フィッシィングの黎明期が分かる

1960年代、釣りは年長者の遊びと考えられており、リールを使用する釣はごく限られた人々の間のものでした。その為、多くのメーカーは輸出を主なマーケットとしていましたので、当時としては最新の釣具がカタログの中で見ることが出来ます。残念なことにダイワを除く他のメーカーは現在なくなってしまいました。

@エビス・カタログ2冊・(写真#1、#2): #1・1963年/4年版輸出用、#2・1960年代(年代不詳)の国内用カタログ。

1963年/4年版(#1)はA4・8ページ、当時の状況を知る大変興味深い内容のカタログです。説明は全て英語でロッドも日本のマーケットを意識していない輸出専用。その為、まったく日本の消費者が居なかったフライ・ロッド、キャステイング・ロッドがイラスト入りで紹介されています。

ANFTカタログ1962年版・1冊(bR):当時最新の素材であったグラス・ファイバー製の国内向けロッドがメインで掲載されています。当時は所謂テレコピック・ロッドやスピング・ロッドは日本の釣には関係が少ない為に、外人の土産として大変人気が高いものでした。このカタログには当時の小売価格が掲載されているので釣具と共に生活の様子を伺い知ることが出来ます。

B大和精工・カタログ19654版(bX):国内向けカタログ、A4版40ページ。当時ダイワは輸出専業のリール・メーカーから国内販売を目指して転換しだした時代です。日本でも釣が一般の人の間でもポピュラーになったことから国内販売に乗り出してきました。カラー版でおおよその釣用品が網羅されていますその中でペン・リールがすでに紹介されいますがその価格は大変興味深いものです。

Cロデイ・リール1965年版カタログ1冊(写真bS):輸出のスピンイング・リール・メーカーであった稲村製作所も国内の釣ブームを見て国内販売に乗り出してきましたが、これは国内販売用カタログです。スピンイングのベールを取り外したロデイ・ジャイロは当時画期的なリールとして評判となったシリーズです。

Dオリンピック・カタログ1959年版(写真bU):当時日本最大の釣具メーカーであったオリンピックの総合カタログ。ミッチェルのイミテーションであるモデル81型リールは海外から訪れた人が名指して購入するほど有名なリールでした。当時の小売価格が明記されていますがその安さに驚くばかりです。

Eその他:オリンピックのスピニング・リールの説明書(bV)、おみやげ物につけられた英文のつりの解説bW。

@−Eまでの全セット¥7,000 写真2,6(書き込みあり),12のセット¥2,300 ★写真2 ¥1,500

ビニヤード・マテリアル・カタログ全11冊¥22,000¥20,000

マテリアルの世界をリードした来たのがこのイギリスのビニヤード社です。高い品質管理が世界中のタイヤーから高い信頼を得ています。この総合カタログはマテリアルのエンサイクロペデイア、多くの情報がこのカタログを通して日本に入ってきました。まさにフライ・タイングの歴史の生き証人です。特にウエットやクラシックなフライを巻くタイヤー用のマテリアルが豊富に掲載されています。一般に市販されないカタログですので市場に出回る数量が極めて限定的です。状態はほぼ良好です。一部に若干の書き込みがあります。全てカラー版になる以前の古いタイプのモノクロ版カタログです。1973年、1977年、1978年、1978年・55号、1979年、1982年、1984年、1985年、1986年、1987年、1992年、テインセルチャート、蛍光色カラー・チャート

特に左写真右下の白い表紙の1978年版・55号は特殊なサイズと内容がイギリス製フックのサイズ等が詳細に解説された内容の濃いカタログです。

エデイ・バウアー1975年・1976年版2冊¥3,080¥2,800

このカタログが出た当時は、現在のスポーツ・ウエアーの専門店としてのエデイ・バウアーとは異なり多くのアウト・ドアー用品の店として知られていました。バック・パッキング用品等と共にパック・ロッドやリール、ナイフ類が当時のあたらし物好きのフライ・フィッシャマンたちに人気がありました。2冊セット、程度は良好です。

ロドン・カタログ¥2,000

カタログの年代は不詳ですが、1970年代初期だと思われます。レナードのパーツを作っていた部門の流れをくむロドン社は現在のダイヤモンドバック、RECのもとになっているメーカーです。一時はレナードのデザイナー、テッド・シムロが居たことからも分かるように当時最高のパーツ・メーカーでした。全13ページに当時のパーツが多数紹介されています。またフィリプソンを取り扱っていた会社としても知られていますが、そのバンブー・ブランクの紹介があります。

REI,REC,ダイヤモンドバック・カタログ

REI,REC,ダイヤモンドバックの3社はレナードのパーツを製作する会社として分離独立したロドンから発展した経緯があり、互いに密接な関係があります。ニュージャージー州にあったロドンをあらたに購入したのがバーモント州にあったREIで、優れた金属加工技術でロドンのパーツ類を更に高級な製品に改良発展させました。このREIのカタログは、当店の取引記録から想像するに1980年代初頭から中頃に発行されたと思れます。ここから先が正確な状況が今では分からなくなっていますが、ジョンソン・ワックスの子会社がレナードの名前でロッドを製作していたので、ここからカーボナイトとダイヤモンドバックがREIに提供された可能性がかなりあります。REIがやがてレナードの名前でカーボナイ・ロッドとダイヤモンドバック・ロッドを製作または販売しだしました。このときにはジョンソン・ワックスすでに共同経営・製造またはなんらかの支援を行っていたものと思われます。この時のカタログがレナードの名前で発行され、ジョンソン・ワックスのロゴが入っています。当社はこのカタログをREIから提供されました。その後ロッドの部門は分離されダイヤモンドバック社としてロッド専門の会社となり、REIはRECと名前を変えてパーツ専業のメーカーとなりました。

これはバーモントにあったREC(現在のRECの一つ前の会社で、REIが名前をかえたものです)のパーツ・カタログで1987年、1988年版があります。一部ロゴ部分が切り取られています(写真赤矢印部分)。このRECは現在、さらに新しいオーナーが経営し、コネチカットに移動しています。これらのカタログは一つ前の時代、レナードから別れたロドンがロッドとパーツの二つのメーカーに分かれていく複雑な時代のカタログです。ロドン時代からずっと現在までダイヤモンドバックとは長い取引関係があるのですが細かい経緯については若干の誤解があるかもしれません。当方の取引記録と照合して年代等を割り出しこの説明文を製作しました。ダイヤモンドバック、レナード、RECに興味をお持ちの方には大変貴重な資料です。

REI&レナード・カタログ ¥8,000

REC&ダイヤモンドバック・カタログ1987年、1988年 ¥3,800

二つにカタログを一緒にご購入の場合は¥10,000

ロドン1978&1979年版カタログ、そのとブランク&製品リスト ¥3,900

レナードから分かれた当時のロドンの初期のカタログでテッド・シムロが旋盤を回してパーツを作っていた時代です。優れた技術を使ってシムロとロナルド・ベンズレーはボロン・ロッド等への挑戦、カーボナイト・ロッドの製作へと乗り出していました。創業当時の雰囲気が分かるボロン・ブランク・パンフレットや日本のフライ・フィッシャマンに人気の高いフィリプソン・ブランクの一覧表、ダイヤモンドバックの元になったブランク等の珍しい資料がセットされています。バンブー・ロッドのプライス・リストと一覧が含まれていますが、これらはレナードのデザイナーとして名をはせたシムロがデザインし製作したロッドでした。

ゼブコ1977年版カタログ ¥1,800

28x21.5センチ、保存状態は良好、全30ページ。アメリカの大きな釣具商社の一つで、ガルシアなどと共に多くの商品を取り扱っていました。特にクローズド・タイプの所謂スピンキャスト・リールが特に有名でアメリカで大変ポピュラーなリールのシリーズとなりました。1977年版カタログのではこのリールを中心にキャステイング、スピニング・ロッドが数多く紹介されています。

イーグル・クロー1975年・1977年カタログ2冊 ¥3,500

ガルシア、ゼブコと共にアメリカの大きな釣具商社のイーグル・クローは独特のフィシング・フックが有名です。この有名なフックをはじめとしてロッド、リールを数多く紹介しています。サイズ28x21.5センチ。共に保存状態は良好、1977版の右上端部に少しの折れ込みがあります。

11/12/2005
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